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大会テーマ

急速なグローバル化により、私たちの社会は互いに高度に結びついたものとなっています。ある特定の場所で起こった自然災害、疫病、社会不安、紛争、戦争などは、これまで以上に全世界に深刻なショックをもたらすことは間違いありません。これらのショックには、気候変動や環境悪化が重なって長期的な影響として現れるものも含まれます。このような時代の変化の只中にあるアジアの農業とフードシステムには、より高い持続可能性と強靭な回復力が求められています。

多くのアジア諸国は、持続可能性と強靭性の実現を労働不足、高齢化、急速な都市化、気候変動、自然資源の劣化といった深刻化する諸課題の下で実現しなければなりません。そのためには、根本的な構造変化の実現を生産部門のみならず、加工、流通、貿易、販売、消費の部門で達成する必要があります。消費者がより安全で健康的、さらには倫理的に納得できる食品へ嗜好を変化させていることも構造変化の必要性を高めています。近年の技術面での革新、例えばバイオテクノロジー、情報技術、人工知能、などはスムーズな構造変化に貢献すると思われますが、それらをいかに活用してゆくかについては、課題として残されたままです。

アジアにおいて持続可能で強靭な農業とフードシステムを実現するためには、研究者と実務者(公的・私的部門、市民団体など)が協力しこれらの課題に取り組むことが重要です。そのことを通し、エビデンスに基づく政策立案や未来志向の提案を行い、行動に結び付けることが可能となるでしょう。

第11回アジア農業経済学会国際大会は、公的・私的部門の研究者、政策立案者、専門家が一堂に会し、アジアの食と農の構造変化について議論する場を提供し、上記の目標の達成に貢献することを目指します。この会議はまた、新たな知見や洞察を共有し同地域の政策立案に貢献することを目指します。

《メインテーマ》

グローバル社会における持続可能で強靭なアジアの食と農

《サブテーマ》

  •  持続可能で環境負荷の少ないアジアの食と農

  • アジア農業の強靭な回復力

  • アジアにおける農業の零細性、人口動態、農村構造変化

  • アジアの農業とジェンダー

  • アジアにおける消費者の食品嗜好変化

  • 技術革新(バイオテクノロジーや遺伝子工学など)とアジアの農業

  • アジアにおけるデジタル革命と包摂的で持続可能な農業

  • アジアの農業と農村の構造変化における制度革新の役割

  • アジアにおける農産物貿易、バリューチェーン、食料市場

  • アジア農業の構造変化と国際協力の役割

  • SDGsの達成におけるアジアの農業の役割

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